バッハのマタイ受難曲、3時間を超える大曲です。
キリストの受難、ペテロの嘆き、ユダの後悔、愚かな民衆の怒り、全編悲しく残酷な物語です。
なのにバッハは美しいアリアや、かっこいいコーラスで聴く人を魅了します。
美しくて良いのだろうか、かっこよくて良いのだろうか、どんな気持ちで書いたのだろう。
バッハ最晩年、我々には見えていないものも、きっと見えていたに違いありません。
100歳の作家が、死を迎えるにあたって思うことを書いています。
「人生は美しいことだけ憶えていればいい。
苦しいことの中に美しさを見つけられればもっといい。」