2024-01-01から1ヶ月間の記事一覧
棋士曰く、 「本質的な真理を心でつかみ取る。 その道筋が描く軌跡の美しさを感じる。 動きに隠された暗号から、バイオリンの音色を聴き取り、虹の配色を見出し、どんな天才も言葉にできなかった哲学を読み取る。」 何を言っているのかわかりますか。 チェス…
risolutoは「毅然と」と訳されますが「心がほどける」というニュアンスもあるそうです。 『ちょっとくよくよしているとき、水をぐびっと元気に飲んで、「はい、流しました」と思ってみてください。 それだけで、ささいな負の出来事は、自然に流せるようにな…
「音の調和が数学的に説明できるのであれば、この宇宙の調和をも数学で説明できるはずだ。」 とピタゴラスは叫びました。 すごい説得力ですが、少し力みすぎかもしれません。 突き詰めすぎたり極端すぎると、歪みが出やすいと言われます。 頭で考える事には…
日本の鎖国が解けて、自然と西洋音楽が入ってきたと思っていませんか。 違うんですよ。 明治時代に音楽取調掛(おんがくとりしらべがかり)というのがあって、小學唱歌集を作ったり、雅楽の人にオーケストラの楽器を練習させたりして、一生懸命日本人に西洋…
即興演奏とは、楽譜の無い演奏のことを言います。 その場で咄嗟に思いついて演奏します。 素敵な即興は、行き当たりばったりの音を弾いているように見えて、聞いている人の心に、星座のように見事な模様となって、広い夜空に約束されたかように、美しく描か…
次の3つのうち音楽用語じゃないのが1つあります。 さあどれでしょう。 Allegro 陽気に Allegretto 少し陽気に alleregretto 本当にごめんなさい 3つ目はデンマーク語だそうです。 アマゾンでTシャツが売ってます。 欲しいです。
クラシックの演奏家たるもの、自己表現に偏ってはいけないと思うことがあります。 作曲家の思いを汲みとるという役割がありますから。 世界ーのバリトン歌手フィッシャー=ディースカウは、演奏家は楽譜を音に翻訳する以外のことをしてはいけないと言ってい…
曲の速さを示すために、メトロノームの数字が書かれることがあります。 これが困ったことに、度々混乱をきたしています。 特にベートーヴェンとシューマンが演奏に適さない数字を多く書き残しています。 シューマンが亡くなった後、残された妻クララは旦那の…
フラット(♭)は半音低くです。 でもフラットって平らじゃないの?って思いますよね。 そうなんです。 英語の表現が少しおかしいんです。 イタリア語フランス語では「柔らかい」という単語を使います。 ♯は鋭い、♭は柔らかい、自然ですよね。 ダブルフラット…
エチュードは練習曲と訳されます。 練習をステージで聴かせるの?と思いますよね。 違うんです。 ある技巧に特化した曲をエチュードって呼ぶんです。 ケーキの食べ放題みたいなものです。 どうですか、ちょっと楽しくなってきたでしょう。 大事なことは、軽…
憂鬱な気持ちで歩く夜道、ひとすじの月明かりに救われることがあります。 パレチェクの絵本では、妖精がバイオリンを弾いてお化けを退治してくれます。 たった一粒の美しい音を出そうとしたことはありますか。 何かを語ろうとせず、小さな光を一粒、月明かり…
古代ギリシアの哲学者ソクラテスは、音楽について深い考えを持っていました。 音楽は詩作であり哲学であり、神の言葉を伝えるものであると考えました。 奏でることで,勇気、そして節度を備えて、魂を調和した状態へと導くのだそうです。 ソクラテスは、午後…
チェコの絵本作家 ヨゼフ・パレチェク 「ちいさなよるのおんがくかい」 楽しい色彩と微妙なアンバランスが心に沁みます。 バイオリンが何度か出てくるのも良いです。 ドヴォルザークを演奏する時、イメージをお借りすることがあります。 読み聞かせ この本の…
スケールとは長さ重さ角度などをはかる目盛りですが、音楽では音の階段のことを言います。 スケールの練習はとても大事です。 良い音程を心がけて、丁寧に登ります。 スケールは人間の器を表します。 スケールの大きい人は、あくせくしておらず、いつも心に…
バイオリンを弾く時、右手も左手も柔らかくすることがとても大事です。 でもどんな状態が柔らかいのか分かりにくいですよね。 例えば、オペラ歌手が、良い声が出ている時はあくびをしている感じ、と言います。 心と体が柔らかくなっている状態です。 それで…