ばおりんブログ

バイオリンのこと、そうじゃないこと

不思議な話

美味しいものを食べると、生きているのが嬉しいと思います。 良い演奏を聴くと、生きているのが切ないと感じます。 亡くなった大切な人を思い出すような気持ちになります。 音楽には姿がないので、姿はないけれど、きっとそばで支えてくれていることを感じさ…

寡黙な演奏

言葉に深みのある人と無い人がいますよね。 おしゃべりな人より寡黙な人の方が深みはあるのでしょうか。 楽しい会話は、心地良い音楽に聞こえることがあります。 心地良い演奏は、楽しい会話のように聞こえたら良いですね。 そして少しだけ深みがあると素敵…

お天道様が見てます

たくさんの人が喜んでくれる演奏をしたいと思ってしまいがちです。 でも、気に入ってくれている少しの人がいたとしたら、あなたの演奏は変えないほうが良いと思います。 たくさんの人の好みはすぐに変わってしまいます。 あなたを支持する少しの人は、そう簡…

へこたれないぞ

「努力で成るものは、たかが知れてます。」美術家 篠田桃紅 なかなか台無しな一言ですね。 選ばれた人がいるということ、神様からの贈り物を受けた人がいるということですよね。 ただ、みんなが、ひとかどの人になる必要はないわけです。 ポンコツな人、へっ…

牡丹の咲き始め

桜が散り、爽やかで心地よい新緑の季節です。 呑気に音楽などやってて、それは伊達や酔狂じゃないと言えるのでしょうか。 人によっては取るに足らないことであっても、人生の宝物になる場合があります。 この度、新しいレパートリーを宝箱に入れました。 新…

日々練習

異常に眠いと感じる時は、魂が成長するとき、と言われています。 今日は午前中から、どうも魂の成長が著しいようです。 魂ばっかり成長して、肉体がとけてしまいそうで心配です。 グリーグ作曲「ゆりかご」という名曲があります。 今日はその曲のイメージト…

好きな句

幕末の世に剣士として咲き誇り、日本の未来と共に魂を散らした土方歳三。 趣味は俳句でした。 「梅の花壱輪咲ても梅はうめ」 どうにも、微笑ましい、優しい句ですね。 司馬遼太郎は下手だと言いました。 でも、心を掴んだもの勝ち、と思います。 理屈に囚わ…

弓は心

重たい弓を選びます。 軽い弓は扱いやすく、表情豊かです。 しかし扱いやすいが故に、こじんまりとしてしまいます。 或いは、わざとらしくなりがちです。 重い弓は、できることの先を教えてくれます。 奥底の想いを引き出してくれるような気がします。 蝶の…

重いコンダラ

超絶技巧を、ハイフェッツは神様のように弾いていました。 それを真似する人は、時速100キロで走る馬車のように、埃まみれでした。 やめた方が良いですよね。 できることを丁寧にやりましょう。 まずは、でんぐり返りからです。 たかがでんぐり返り、されど…

預かり知らぬところ

人のせいにしてはいけませんと、教わりましたか。 素敵な人のせいをふたつ。 モーツァルトは曲を褒められた時、言いました。 「うちのムクドリがそういうふうに鳴いたから。」 名バイオリニスト、ジャック・ティボーは演奏を褒められた時、言いました。 「夢…

ビビディバビディブー

「十分に発達した科学技術は、魔法と見分けがつかない。」クラーク バイオリンの技術は常々魔法のようだと思っています。 なるほど科学技術も進みすぎると魔法になってしまうのですね。 よく先生が「気持ちを込めて」なんて叫んでいることがあります。 そう…

骨休め

あんこが好きです。 あずきは体の熱を冷まします。 むくみや体のだるさ、吹き出物などを抑えます。 疲労回復や肩こり、筋肉痛改善に効きます。 解毒作用もあります。 大福になると、あんこもいっそう喜びます。 小豆の旬は終わってしまいましたが、あんこの…

雨の日も風の日も

練習は楽しくやってください。 クラシックは真剣に取り組まないといけない、なんて言っているから世界的にクラシックが流行らなくなっているのです。 悲しいことです。 バイオリンは歩き回って弾けます。 窓の近くに行って外の景色を眺めながら練習したら、…

空の音色

4月の晴れた日はわた雲です。 春うららの空です。 絵に描いたような雲はいろんなものに見えますね。 気象予報士によると、やる気のない雲なのだそうです。 やる気を出して発達すると雨雲になるわけですね。 やる気のない雲は、お菓子の形になったり動物の形…

風の音色

春分を過ぎて吹く風を清明風と言います。 清々しく明るい風。 暖かな春の風のことです。 程よく湿気を含んだ過ごしやすい空気と思っていると、雨が降り、また気温が下がってびっくりします。 でも、程なくまた、清明風が吹きます。 繰り返しながら、春は過ぎ…

古い人間でござんしょう

昔の言葉をもうひとつ。 レッスンのことは、お稽古と言いました。 もともと「稽古照今」という言葉で、「いにしえを考え、向かうべき方向を見つける」ってことです。 かっこいいでしょ。 先生の言ってることは古臭いって意味じゃないですよ。

お掃除は運気を上げる魔法です

昔は練習することを、さらうって言ったんですよ、知ってますか。 さらうっていうのは、井戸の底の汚れを取り除いて水の流れを良くすることなんです。 だから、繰り返し繰り返しさらって、すっと流れるように上手に弾けるようにするってことなんですね。 底の…

いつまで寝てんの?

都心の桜の名所、千鳥ヶ淵、今年はずいぶん遅れてまだ五分咲きです。 今週末が見頃です。 夜はライトアップされ、ボートも乗れます。 ライトアップは蕾の頃から初めて、まだ咲いていない蕾たちが、ライトアップの暖かさであわてて咲きだすのだそうです。 「…

どうなのかな

男性脳は微妙な色彩を感じにくい。 女性脳は空間把握がしにくい。 という人がいます。 感覚感性において男女の区別は意味がないと思うのです。 もし身近でそのように感じる人がいたなら、それはその人の思い込みによる後天的なもの、あるいは感じる人の思い…

心の内を

「心は複雑で、本来完全に言葉で表現することができないものです。その反面、音楽は真の心の中を直接的に表現することができる。」脳科学者 思い切ったこと言いますね。 でも、その通りだと思います。 真の心の中なんて、大抵もやもやです。 自分でもよくわ…

箸休め

コーヒーが好きです。 豆を挽く時の香りは、もうすでにクライマックスかと思われる程の気持ちの高まりを感じます。 ドリップはゆっくり丁寧に、豆と会話します。 上手にはいった時は、2度目のクライマックスです。 余韻が長く続くのも魅力です。 もう少し飲…

老化を防ぐ

バイオリン演奏時に行われる動作は、作業記憶と呼ばれる能力を発達させ、脳全体の活性化に繋がると言われています。 また、楽譜を読むことで、右脳と左脳を交互に使うことになり、脳の衰えを防止するのだそうです。 脳にいい効果のある楽器ランキングは、1位…

はかりしれないもの

モーツァルトは神さまの言葉を預かったと言われています。 楽しくふざけた雰囲気の時もあります。 でもその奥に滋味が隠れています。 静かに心に沁みて、周りの空気も和ませます。 それは野菜も美味しくなるし、お酒も味わい深くなることでしょう。 ただ、神…

ちょっと気難しい話

演奏を録音しても良いですかと聞かれることがあります。 もちろんどうぞと言いますが、本心ではあまりお勧めしません。 今ここでしか聞けない音があります。 持ち帰っても、一番大切なものはもう失われていますよ。 「桜が刹那的に美しいと思うのは、もうす…

はじめてみませんか

バイオリンは全ての工程を手作りされたものが良いです。 ただ、続かないかも知れないけどちょっと触ってみたい、という人には少し高価になってしまいます。 工場で大量生産されたものは安いですが、きちんと選ばないと、品質に問題があって、あまり楽しくな…

恥ずかしがりはいとおかし

音楽はイメージが歌だったり踊りだったりすることが多いです。 そんな場合はやっぱり、歌ってみたり踊ってみたりするのが、良い演奏のためのいちばんの近道です。 でも、恥ずかしいですよね。 なので、ほんの少しだけやってみて欲しいのです。 周りに誰もい…

ほどほど

バイオリンを弾くことで、感受性を育み、創造的で個性的な心の働きを豊かにすると言われますが、程度の問題はあると思います。 感受性が強すぎると生きにくくなります。 気にしすぎないことや、気分転換することも一緒に育みたいですね。 また、創造的で個性…

昔話

猫がいた頃、バイオリンを弾くと大興奮して遠くから突進してきて腕にしがみついて「ちょっと、その弓貸して貸して、あたしが弾くから貸して貸して」と猫パンチを繰り出してきました。 しばらくすると疲れたのか飽きたのか離れたかと思うと、開けっぱなしのバ…

ダメ人間

まずは、朝起きたらしばらくぼーっとして見た夢などを思い出してみましょうか。 コーヒーを飲みながら、庭に来た野良猫に話しかけてみます。 流れる雲などを眺めていると、午前中が終わります。 午後はバイオリンの練習しようかなあと思ってケースを開けたけ…

変な人

音楽は魂を揺さぶらなきゃダメ、と世界的バイオリニスト葉加瀬太郎さんが言ってます。 魂を揺さぶられると、ドーパミンとかアドレナリンとかが出て精神的自己成長につながるのだそうです。 すごい感動じゃなくても良いみたいですよ。 例えば、料理が美味しく…