小さな音から大きな音まで、幅広く表現できないと、音楽家はつとまりません。
でも、実は大きな音が苦手です。
人間には、自分にとって無駄な大きな音を無視する能力が備わっているらしいのですが、その能力が、少し欠けているのかもしれません。
そんな音楽家の生きる道を、模索できないかと常々思っています。
大きな音と小さな音、ではなく、小さな音とより小さな音で世界が作れないか、
みたいな。
仲間を探すつもりではないけれど、ピアノの詩人ショパンがこんなことを言っています。
「彼は何千人もの人に聴かせるように弾くが、私はただ一人の人に聴かせるように弾く。」