ばおりんブログ

バイオリンのこと、そうじゃないこと

恥ずかしがりはいとおかし

音楽はイメージが歌だったり踊りだったりすることが多いです。

そんな場合はやっぱり、歌ってみたり踊ってみたりするのが、良い演奏のためのいちばんの近道です。

でも、恥ずかしいですよね。

なので、ほんの少しだけやってみて欲しいのです。

周りに誰もいないことを確かめて、そっと声を出してみてください。

そっとステップを踏んでみてください。

きっとその時から音に魂がこもりますよ。

 

「恥ずかしがりを治療できるものだと思わないでほしい、誰より話がうまい人と誰より発想力が優れている人の間には、なんの相関性もないので」心理学者スーザン・ケイン

ほどほど

バイオリンを弾くことで、感受性を育み、創造的で個性的な心の働きを豊かにすると言われますが、程度の問題はあると思います。

 

感受性が強すぎると生きにくくなります。

気にしすぎないことや、気分転換することも一緒に育みたいですね。

 

また、創造的で個性的すぎると人間関係が難しくなります。

みんなと違っているということは全く悪いことではありませんが、みんなと同じが良いという感性も悪いものではありませんよね。

違ってることと同じこと、両方ほどほどにあるのが心地よいのではないでしょうか。

 

ブラームスは良い人付き合いをしようと懸命に生きた人だと思うのですが、如何せん強い感受性と強い個性創造性が邪魔をしてたくさんのトラブルに見舞われたのだと思います。

「自分が付き合いにくい人間だということを、あまりにしばしば思い知らされるので、その損害に耐えるのには慣れております。」ブラームス

昔話

猫がいた頃、バイオリンを弾くと大興奮して遠くから突進してきて腕にしがみついて「ちょっと、その弓貸して貸して、あたしが弾くから貸して貸して」と猫パンチを繰り出してきました。

しばらくすると疲れたのか飽きたのか離れたかと思うと、開けっぱなしのバイオリンケースに入って香箱座りを決め込んで「まだ練習やめたらダメだからね」と意地悪を始めたりしてました。

 

今は練習を邪魔されることは無いし、練習やめるのを引き留められることも無いので、ほっとするような寂しいような。

ダメ人間

まずは、朝起きたらしばらくぼーっとして見た夢などを思い出してみましょうか。

コーヒーを飲みながら、庭に来た野良猫に話しかけてみます。

流れる雲などを眺めていると、午前中が終わります。

午後はバイオリンの練習しようかなあと思ってケースを開けたけれど、明日にすることにして、また閉めました。

 

ある本を読んで、実践してみた時間の無駄遣い。

悪くないけれど、これは続けられませんね。

意味を取り違えているのかもしれません。

 

「時間を節約すればするほど、生活は痩せ細っていくんだよ」ミヒャエル・エンデ

変な人

音楽は魂を揺さぶらなきゃダメ、と世界的バイオリニスト葉加瀬太郎さんが言ってます。

魂を揺さぶられると、ドーパミンとかアドレナリンとかが出て精神的自己成長につながるのだそうです。

すごい感動じゃなくても良いみたいですよ。

例えば、料理が美味しくできたとか、珍しい小鳥を見かけたとか、魂の小揺れみたいな感じですね。

 

ただドーパミンが出過ぎると、逆に不安が募るのだそうです。

めんどくさいですね。

そんな時は、全力で走るのが良いそうです。

 

朝のゴミ出し、全力疾走で行ってみてください。

ご近所さんがびっくりします、きっと。

軸は自分の中に

『「楽しくじゃなくて正しく弾くんだね」子に見抜かれる私のピアノ』俵万智

 

俵さんは自分の弱みのように書いているけれど、子どもは、正しく弾く俵さんのピアノに感銘を受けたのではないでしょうか。

正しく弾くことできちんと伝わる。

それは大切なことで、とても難しいことです。

俵さんほどの人ならきっと、本当は、自分はそれで良いと思っているような気がします。

 

楽しそうで微笑ましい演奏。

華やかで惹かれる演奏。

正しく真面目な演奏。

色々あって面白いのだと思います。

明るい未来

流行りのなろう系小説。

内容は人類が滅亡した後の世界が多いのだそうです。

人々の行き詰まり感の表れと言う人もいます。

やりきってしまった、やりすぎてしまった、あとはリセットしかない、といったことのようです。

 

でも、やりすぎたのは昔の人ですよね。

これから持続可能な世界をつくれば良いんです。

今日一つゴミを減らして今日一つ緑を植えたら、明日は少しだけ明るくなります。

 

今日一つ音程を直して今日一つ音を綺麗にしたら、明日の目覚めはすこぶる爽やかになるかもしれませんよ。

 

こじつけました。

玄関の鉢植え

冬はいつもビオラを植えているのですが、この冬は植えませんでした。

去年植えたマリーゴールドがずっと元気だったからです。

100歳の花といった感じです。

でも、とうとう最後の一輪が枯れてしまいました。

 

マリーゴールドは黄金のマリア、大層な名前ですね。

パンジーの小さいのをビオラと言います。

ビオラの小さいのをバイオリンと言います。

深く優しい倦怠感

みやびやかで、おくゆかしいこと。

いかにも日本の美意識ですね。

 

ブラームスの曲にもこの美意識が感じられます。

彼は晩年、日本人のお琴の演奏を聞いて、おそらくその想いが共鳴し、雅やかさ奥ゆかしさをさらに深めたように思います。

 

ブラームスはお好きですか。

異世界近未来

便利になっても幸せにはならないと人々は気付きはじめましたよね。

わざわざ不便な生活に戻ろうとする人さえいます。

 

そこへいくと、バイオリンは究極の不便グッズです。

練習始めたは良いけれど、全然弾けるようにならないし、何日も何日もかけてやっとひとつ、気に入った音が出せるようになったかも、というくらいの感じです。

 

ただ、その日眠りにつく時、少しだけ、今日は楽しかったと思うのかもしれません。